こんにちは。流通気象コンサルタント・気象予報士の常盤勝美です。そろそろ今年の夏の天候が本格的に気になる頃ですね。昨年夏は日本の平均気温が観測史上最高という、未曾有の暑さとなりましたが、今年はどうでしょうか。最新の3か月予報の内容をもとに、今夏の売れ筋商品の見通しをチェックしておきましょう!
3か月予報発表!その内容は…
5月21日、気象庁から3か月予報が発表されました。今回の予報対象期間は6~8月、まさに夏の天候予測ということになります。それによると、今夏も全国的に気温は平年より高い予想。昨年同様、猛暑の夏が予想されます。特に南西諸島(沖縄・奄美)では高温となる確率が70%、東日本~西日本でも60%と、高温側に偏った確率の予報となっていて、猛暑となる可能性が極めて高いといえます(図1)。
「暑くなると売れるものランキング」
True Dataでは昨年(2023年)、当社が扱う統計化した購買データをもとに商品の購買動向と気温の関係を分析した結果を、「暑くなると売れるものランキング」として発表しました(こちら)。
発表内容の一部をご紹介しましょう。飲料(酒類除く)のランキング1位は「コーヒードリンク」で、相関係数は0.94(気温との関係性を表す指標)と、非常に高い数値を示しました。「コーヒードリンク」にはペットボトルや、紙パックの商品が多く含まれており、冷やして飲むことが多い商品のため暑さにともなって売上が上昇します。このほか、食品や日用品についても調査し、ランキングを発表しました。
ちなみに、昨年調査レポートを発表した後の、昨夏の購買データを追加して分析しなおしましたが、ランキングは、ほぼ同じような結果となりました。
まとめ
今年の夏は、観測史上最高の暑さだった昨年並か、場合によっては昨年をさらに上回る暑さになる可能性すらあります。「暑くなると売れるものランキング」を参考に、是非売れ筋を想定してみてください。
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株式会社True Data 流通気象コンサルタント 常盤 勝美
〈プロフィール〉
大学で地球科学を学び、民間の気象会社で約20年にわたりウェザーマーチャンダイジング関連サービスに従事。2018年6月、True Dataへ入社し、気象データマーケティングを推進。著書に『だからアイスは25℃を超えるとよく売れる』(商業界)など。気象予報士、健康気象アドバイザー。