こたえと解説
こたえ ・・・ サクランボ
サクランボの購買に、一見気温は関係ないようにみえますが、収量が気温の影響を受けることがあります。特に影響が大きいのは、花芽が育つ春先（4～5月頃）の霜です。この時期、予期せぬ強い霜に見舞われてしまうと、花芽がダメージを受け、シーズントータルの収量が大きく減ってしまうことがあります。
図はサクランボの主要産地である山形の2021年及び2022年4月～5月の気温推移です。2021年4月、寒気の影響で最低気温が0℃前後まで下がることが何度かあり強い霜に見舞われました。山形県によると2021年の収量は平年の6～7割程度に落ち込んでしまったそうです。
2021年と2022年の売上水準の大きな違いにはこんな要因がありました。なお、2022年も最低気温が0℃前後まで下がることがありましたが、雨やみぞれが降った影響で、霜が降りず、花芽への大きなダメージにつながらなかったと考えられます。
※抽出データ 株式会社True Data「イーグルアイ」に搭載されている、「果実_核果類_サクランボ」カテゴリ（業態：スーパーマーケット、期間：2021年2月1日～2023年1月29日、データ抽出日：2023年3月15日）の週次の購買指数（購買指数は週別購入金額の当該期間平均値を１としたときの比率）。
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株式会社True Data 流通気象コンサルタント 常盤 勝美
〈プロフィール〉
大学で地球科学を学び、民間の気象会社で約20年にわたりウェザーマーチャンダイジング関連サービスに従事。2018年6月、True Dataへ入社し、気象データマーケティングを推進。著書に『だからアイスは25℃を超えるとよく売れる』（商業界）など。気象予報士、健康気象アドバイザー。
