官民のビッグデータを搭載したシステム「地域経済分析システムRESAS(リーサス)」(https://resas.go.jp)を活用し、地域を元気にするアイデアを競う、内閣府地方創生推進室主催の「地方創生☆政策アイデアコンテスト」。毎年12月に、学生から社会人まで、全国での予選を勝ち上がったチームがプレゼンテーションを行う最終審査会が行われます。7回目を数える本年は、2021年12月11日(土)に開催され、ニコニコ生放送で配信されました。
「RESAS」に購買データを提供するTrue Dataは、例年本コンテストに協賛しています。今回のブログでは、True Data賞を授賞した3つの団体と作品をご紹介します!
■高校生・中学生以下の部
チーム名:長崎県立佐世保西高等学校A班 〈長崎県〉
作品名:あいHUB和菓子大作戦
「町の小さな和菓子屋さんを失いたくない!」そんな思いが、今回の研究のきっかけになったそうです。佐世保市の「上田製菓舗」は、パティシエの息子さんが洋菓子も作り、和菓子と洋菓子で幅広い年齢のお客様に愛されていたお店でしたが、息子さんがご病気で亡くなってから、売上が落ち込んでしまったとのこと。チームは、RESASの消費マップで県内のお菓子の消費傾向を調査しました。
そして、お菓子の購入金額の割合を近隣の他県と比較し、九州の中で福岡に次いで割合が高いことに着目。「和菓子を使って地域を元気にできる!」と考え、上田製菓舗をHUBの中心に地域の人々をつなげる「あいHUB和菓子大作戦」を提案しました。若いファミリー層向けのアイデア和菓子コンテストと高齢者向けのコミュニティづくりを検討しています。チームの皆さんは「和菓子はスタートライン。私たちの町を子どもから高齢者まで、みんなが住み続けたい町にしたい」と語りました。True Dataが提供する消費マップを活用いただきありがとうございました! 皆さんの政策アイデアが実現することを楽しみにしています。
■大学生以上一般の部
チーム名:同志社大学政策学部 野田ゼミ 〈京都府〉
作品名:起業INTERNSHIP
京都府北西部に位置する宮津市は、日本三景の天橋立を有する観光地ですが、生産年齢人口の著しい減少が大きな課題でした。RESASの財政力指数を見ても全国平均を大きな差があることがわかります。創業比率も全国と比べ低いことから、チームは「若者が宮津市で起業する」ことが解決につながると考えました。
このチームが提案する政策は、起業インターンシップ運営団体を創設し、学生の長期休暇を利用して、起業に必要なスキルの学習からフィールドワーク、実際の店舗化までを体験してもらうインターンシップを開催するものです。学生に起業の成功体験を実感してもらうことで、起業意欲を高め、宮津市と学生を結びつけることをめざしています。美しい景観を誇るこの町に、若い起業家がたくさん集まる日を楽しみにしています。True Data賞受賞、おめでとうございます!
■地方公共団体の部
チーム名:ひとりチームとやま 〈富山県〉
作品名:行政主導のECプラットフォーム TβD
富山県内には小売業が多く、コロナ下で影響を受けている反面、高齢層にもEC需要が急速に拡大していることに着目した提案です。中小企業が単独のECで成功するのは困難なことから、行政主導でネット市場を開拓することをめざし、少ない負担で、地域の小売事業者が全国で戦える「行政EC」を立ち上げる政策を提案しました。
そのための現実的なスタートとして、Shopifyなどをベースに、疑似的なⅮ2Ⅽビジネスとしてミニマムで開始する構想とのこと。長期的には、関係人口の増加や県内消費のアップをめざしてゆくそうです。「ひとりチームとやま」は、地方公共団体の部で「優秀賞」も受賞されました!!誠におめでとうございます!
最終審査会に出場した27チームの皆さん、熱のこもったプレゼンテーションをありがとうございました!発表からは、皆さんの地域への愛情があふれていました。今回発表された政策アイデアが実現することを願っています。当社はこれからも「RESAS」へのデータ提供や、データ活用支援を通して、地域活性化を支援してまいります。
※RESASとは
地域経済分析システム(RESAS:リーサス)は、地方創生の様々な取り組みを情報面から支援するために、経済産業省と内閣官房が提供するシステムで、無料公開されています。当社は、2016年よりRESASの消費マップ「消費の傾向(POSデータ)」と「From-to分析(POSデータ)」に購買データを提供しています。