「地方創生☆政策アイデアコンテスト2022」内閣府にファイナリストが集結!

 12月10日(土)、内閣府 地方創生推進室が主催する「地方創生☆政策アイデアコンテスト2022」の最終審査会が開催されました。当社はデータを活用した地域活性化の取り組みというコンセプトに賛同し、2015年から継続してこのコンテストに協賛しています。本年の最終審査会には、当社の代表取締役社長で一般社団法人ビッグデータマーケティング教育推進協会の専務理事を務める米倉裕之が審査員を務めました。今回のブログでは、協賛企業として最終審査会に出席した広報担当がこのコンテストの様子をレポートします。

  • 地方創生☆政策アイデアコンテストとは

 当社も継続して協賛するこのコンテストでは、政府が提供している「地域経済分析システム(RESAS:リーサス」」や「V-RESAS」等のビッグデータを使って、地域の未来をより良くする政策アイデアを競います。応募資格は誰でもOK!参加者は自分が関心を持つ地域の現状をデータで把握し、どんな未来を作りたいかを考えて発表します。今年のコンテストは、高校生・中学生以下の部と、大学生以上一般の部の2部門合わせて、なんと全国から495件もの応募があったとか!激戦となった予選を勝ち抜いた各8チーム、合計16チームが最終審査会に進みました。

こちらが最終審査会のパンフレットです。
https://contest.resas-portal.go.jp/2022/asset/files/idea2022f_p.pdf

  • データ活用がポイント!最終審査会

 「緊張で足が震える~!!」――会場へ向かう途中、興奮した面持ちで仲間に話しかける制服姿のファイナリストチームがいました。最終審査会の会場は内閣府の講堂。ふだんはなかなか入る機会のない場所ですから、いやがおうでもドキドキが高まります。そんな参加者の舞台裏を見て、見守るだけのこちら側にも変な緊張感が・・・最終審査会はリアルとオンラインのハイブリッド開催。会場の様子はニコニコ生放送とYouTubeでも配信されます。

 さぁ、いよいよ、最終審査会のスタートです!大学生以上・一般の部はスーツ姿、高校生・中学生以下の部は制服姿というファッションが多かったですが、なかには地域の名産品である美しい着物を着て発表した方も。

 発表チームは壇上に上がり、スライドを投影しながらプレゼンテーションを行います。持ち時間は8分。時間を過ぎると、発表途中であってもベルが鳴り終了となってしまいます。「難易度高っ!」と思いましたが、そこはさすがファイナリストたち。パネルを見せたり、ときにメンバー同志でセリフの掛け合いなども織り込みながら、ベルと同時にプレゼンを終える、というアナウンサー並みの超高等スキルを持ったチームも!とてもレベルの高い戦いでした。みなさん、この日のためにどれだけの練習を積んできたのでしょう(感涙)。本当に頭が下がります。

↑パネルなど演出に工夫をこらすファイナリストのプレゼンテーション

 審査員には、統計家の西内啓氏やテレビでもおなじみの慶應義塾大学教授宮田裕章氏など著名な方々も。当社社長で一般社団法人ビッグデータマーケティング教育推進協会専務理事を務める米倉も今回初めて審査員を務めました。審査の上で重要なポイントのひとつは「データ活用」です。現状把握から課題の発見、地域を元気にする施策の検討、効果検証などのプロセスにおいて、適切なデータを使い、適切に読み解く力を審査員が評価します。

  • True Data賞授賞チームをご紹介!

 審査員が最終審査会で選出する「地方創生担当大臣賞」・「優秀賞」のほか、協賛企業の各社も協賛企業賞を選出します。当社は、各部門から2チームずつ合計4チームにTrue Data賞を授与しました。授賞チームの作品をご紹介します。

【高校生・中学生以下の部】

・新居大島の未来を考える~幻の七福芋を通して~ /愛媛県立新居浜商業高等学校NCガールズ

 データから、新居大島は過疎化が急速に進み、地元特産品の産業も衰退しているという課題が浮かび上がりました。そこで地域資源である農産品「七福芋」に着目し、地域を活性化するアイデアを提案。学生たちは地元の農家と連携し、七福芋の苗植えや収穫にも参加しました。独自のレシピで「白いもロールケーキ」や「白いもマリトッツォ」など4つの商品を開発してイオン新居浜店で販売。スマホでチラシを作るなど宣伝活動にも取り組み、なんと40分で完売したとのこと!今後は新居大島への来訪者を増やすため、七福芋を活用したエコツーリズムを計画する構想があるそうです。NCガールズは高校生・中学生以下の部の「優秀賞」を受賞しました!おめでとうございます!!

・みんなで繋ぐ未来の環 /山口県立周防大島高等学校 政策アイデアチーム

 瀬戸内のハワイと言われる山口県周防大島は、温暖な気候と豊かな自然資源に恵まれ、観光業を中心産業とする島です。特に、ニホンアワサンゴの群生地は世界最大級でとても貴重な場所なのだとか。しかしデータを分析してみると、一次産業の衰退が島の主要産業である観光業に打撃を与えてしまうという課題が見えてきました。やみくもに観光客を増加させてしまうと、ごみの増加により環境負荷が高まってしまいます。そこで考えたのが、名付けて「しまキャン△(周防大島エコキャンプ)」。ツアー型で島の魅力である環境を学ぶキャンププロジェクトです。「大切な環境を守りながら課題を解決することで地域を活性化させたい」と語りました。

【大学生以上一般の部】

・学生がつなぐ地方創生移動販売 /同志社大学 野田ゼミ

 京都府市町村では、京野菜や宇治茶、黒大豆など、京都らしさを色濃く支えている農産物の地域資源が豊富であるのに、観光や工芸と比べて農業への支援が十分ではない――この「見失われてきた課題」に取り組んだのが同志社大学の野田ゼミです。様々なデータから生活者のニーズや社会課題を調べ、「規格外野菜の販路開拓」という切り口にたどりつきました。市役所やJA、農家さんへのインタビューを経て、学生が担う移動販売というアイデアを提案しました。実証実験から収支計算まで行い、学生には最低賃金を上回る時給を確保できる見込みだそうです。野田ゼミは大学生以上一般の部で、最優秀賞である「地方創生担当大臣賞」を受賞しました!おめでとうございます!!

・心踊るプルミエシークヮーサー~農家とつなぐちなじゅんプロジェクト~/名桜⼤学 ヘルスサポート

 連続テレビ小説『ちむどんどん』の舞台となった沖縄県北部。ドラマの主人公のように日常的にシークヮーサーを、摂取する人が多い大宜味村は、世界5大長寿地域「ブルーゾーン」のひとつに数えられているそうです。しかし、若者の流出が多く生産年齢人口の減少により、このままではシークヮーサーの里を守れない…そんな課題に取り組んだのが名桜大学のチームです。ワインの葡萄のように、畑など環境で差別化する「テロワール」の考えを取り入れました。良いシークヮーサーが育つ最上の「プルミエ区画」を設定して、畑の木をレンタル所有できるオーナーズ制度と、プルミエ区画で取れたシークヮーサーのプレミアム商品化などを実施する政策アイデアです。

 

 最後に、一般社団法人ビッグデータマーケティング教育推進協会専務理事として審査員をつとめた当社社長米倉の講評コメントをご紹介します。

↑高校生・中学生以下の部 審査の様子(上段中央が当社米倉)

 「データがすべてではありません。なにより大切なのは現場です。しかし、勘と経験だけでは分からないものが見え、効果検証ができる、というのがデータの特性。今回の皆さんの政策アイデアはそのループを実現しており素晴らしいものでした。最後に私から、データ活用に重要な3つのことをお伝えします。
・データはコネクトすると価値が出る
・根幹に、課題解決への志があることが重要
・変化を嫌う地域や企業も、学生とだと動き出す
学生の皆さんの自由な発想は大きな力になります。この力をぜひ地域活性化に活かしてください。」

 ファイナリスト16チームの皆さん、本当におつかれさまでした!素晴らしいプレゼンテーションをありがとうございます。皆さんの政策アイデアが実現することを心よりお祈りしています。

※株式会社True Dataは政府が公開する地域経済分析システム「RESAS」の消費マップに統計化した購買データを提供しています。https://resas.go.jp/

地方創生☆政策アイデアコンテスト 2022 最終審査会 ©内閣府地方創生推進室 <https://contest.resas-portal.go.jp/2022>