【当社社員が語る!】サクラフレーバーのブランドへのインパクトは!? SNSデータとID-POSデータを組み合わせてわかった3つのこと From Designers Eye

データマーケティング部の竹村です。今年は4月上旬でも気温が10度を下回る日もあり、寒暖差が大きい春先でしたね。「そういえば今年は花見をしていない!」ということに気づき先週末ぎりぎりでしたが、ほとんど残っていない(泣)サクラを見ることが出来ました。

さて、今回はそんな花見では定番のサクラを訴求した商品を取り上げます。弊社の協業パートナーであるCREMU DESIGNが「SOYJOY クリスピー サクラ」のSNSにおける動向をレポーティングしていました。記事によると「TVCMから消費者にインパクトを与え、認知・好感につなげた例」との紹介されていました。プロモーションは非常に効果的だったようですね!

【VOCReport】「SOYJOYの新商品:クリスピー サクラ」への反響を呟きから検証

早速「SOYJOY クリスピー サクラ 」の動向についてID-POSで検証をしていきましょう!

ブランド全体はサクラフレーバー発売後に伸長

下図は商品・カテゴリ等の売上を構成する要素に分解し、「どこに売上変動の要因があったか」を特定するためのものです。今回はSOYJOYブランドの商品全体に焦点を当てて、売上分解ツリーを見てみましょう。

Eagle Eye ドラッグストア版より 売上分解ツリー

枠の中の数字は 、 Eagle Eyeドラッグストア版における 「 SOYJOY クリスピー サクラ 」発売期間中(2019年2月25日~2019年3月17日) の実績値であり、発売期間前(2019年2月4日~2019年2月24日)と比較したときの増減割合を枠の下に「期間比」として記載しています。

SOYJOYのサクラフレーバーが発売される前後でのSOYJOYブランドの実績を比較すると、購入者数が68.5%増と非常に伸長していることがわかります。発売前のSOYJOYブランド商品は15商品、一方サクラフレーバー発売後は13商品であり、若干ではありますが発売前の方が商品のバラエティが多かったようです。

さらに購入者数を分解してみると、ドラッグストアに来店した顧客数は1.8%増とあまり変動がない一方で、来店した顧客のうち「SOYJOYを購入した」顧客の割合は65.5%増と大きく伸びています。 以上を踏まえるとサクラフレーバーが、購入者を増やすことでSOYJOYブランドやドラッグストア売上の向上に貢献している可能性がありますね!

サクラフレーバー購入者の7割はSOYJOYブランドの新規者

「SOYJOYサクラフレーバーが購入者数でブランドに貢献している可能性がある」ため、次に購入者の構造を把握することにしました。購入者の構造とはサクラフレーバー購入者を以下2つのセグメントに分けて把握することです。

  1. SOYJOYブランド購入経験者(=継続的に購入しているブランド継続者)
  2. SOYJOYブランド未経験者(=サクラフレーバーがきっかけとなり、SOYJOYを購入し始めたブランド新規者)

今回は2月25日~3月17日におけるサクラフレーバー購入者に焦点をあてて、過去1年間のSOYJOYブランド商品の購入経験の「あり、なし」を検証しました。

すると70%がブランド新規者、つまり「過去1年間SOYJOYを購入していなかったにも関わらず、SOYJOY商品を新たに購入した顧客」でした。サクラフレーバーはSOYJOYブランドの新規者を獲得することに貢献したといえますね。

SOYJOY新規者は20~30代の購入傾向が強い

最後にSOYJOYのサクラフレーバー購入者のうち、直近1年のSOYJOYブランドの商品購入経験者(=ブランド継続者)と未経験者(=ブランド新規者)で「購入しやすい年代の違い」を把握しました。※各年代の購入者構成比÷各年代の来店者構成比で算出(考え方については、前回の記事をチェック!)

結果として、継続者以上に20~30代の若年層における購入傾向が高いことがわかりました。また新規者40代は購入傾向100%を下回る(=来店者構成比に対して購入者構成比が低い)一方で、継続者40代は購入傾向が100%を上回っています。つまり、サクラフレーバーの強みは20~30代の購入傾向が高いことにあるといえます。

まとめ

今回の調査で分かったポイントは次の3つです。

  1. サクラフレーバーはブランド全体の実績向上に貢献している 。
  2. サクラフレーバー購入者の70%は SOYJOYブランドの新規者。
  3. サクラフレーバーを購入したSOYJOYブランド新規者は20~30代の購入傾向が高い。

SNS・動画広告の展開が非常に印象的だったので、私も「いつもはSOYJOYを購入しないが、購入した」うちの一人でしたが、ブランド新規者の割合が非常に多いことに驚きました。今後は獲得した新規者をいかに継続購入に繋げていくかが焦点となりそうです。

このように、今まで以上に短期間で実施した施策についての検証を行うことが出来ることも弊社が所有するID-POSデータの強みであり、SNSデータと組み合わせることで、より詳細な仮説を構築することが出来ます!今回はID-POSデータとSNSデータを合わせた分析のみでしたが、当社がCREMU DESIGNと共同開発した「Designers Eye」はID-POSとSNSを掛け合わせて、データ分析に基づいたパッケージの提案までを一気通貫で行うソリューションです。ご興味のある方はぜひお問合せください!